
小学生アスリートの遠征・外食の選び方|移動日も整える食事のコツ
「遠征の日は外食になってしまって、これでいいのかなと不安で……」。試合や遠征が増えてくると、保護者の皆さまからこうしたお悩みが届きます。移動日は、家庭のように細かく食事を整えるのが難しく、外食やファストフードに頼る場面も出てきます。それでも、選び方のコツを知っておけば、外食でも栄養を整えることは十分できます。今回は、遠征日の外食の選び方と、試合前後の考え方、移動中の補食・水分、衛生面の留意点を一緒に整理していきます。
外食でも「そろえる基本」は同じ
外食だからといって、特別なことを覚える必要はありません。家庭の食事と同じく、主食(ごはん・麺)+タンパク質(肉・魚・卵・大豆)+野菜をそろえることが基本です。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」が示すように、成長期はエネルギーもタンパク質も多く必要とする時期です。メニューを選ぶときに、この3つがそろっているかをひと目で確認する習慣をつけておくと安心です。
外食では、好きな単品だけで済ませがちです。「主食・タンパク質・野菜の3つがそろうように選ぶ」という軸を、お子さまとも共有しておきましょう。
メニュー別・選び方のコツ
定食
外食で栄養をそろえやすいのが定食です。ごはん(主食)、主菜(肉や魚)、小鉢の野菜、汁物が一度にそろうため、迷ったら定食を選ぶと大きく外しません。焼き魚定食・生姜焼き定食・からあげ定食など、お子さまの好みに合わせて選べます。野菜が少なめなら、サラダや野菜の小鉢を一品足すとさらに整います。
丼もの
丼ものは主食とタンパク質が一緒にとれて、手早く食べられるのが利点です。親子丼・牛丼・海鮮丼などはタンパク質も補えます。一方で野菜が不足しがちなので、サイドにサラダや味噌汁を添えると、バランスが整いやすくなります。
うどん・そば
うどん・そばは消化がよく、のどを通りやすいのが特長です。ただし麺だけだとタンパク質が不足しがちなので、卵・肉・天ぷら(魚介や野菜)などの具がのったものを選ぶとよいでしょう。温かいものは、食欲が落ちているときや肌寒い移動日にも向いています。
ファストフードでの工夫
遠征の移動中など、ファストフードに頼る場面もあるでしょう。これを避けなければと気負う必要はありません。選び方を少し工夫すれば、エネルギー補給の一手段として活用できます。
- サイドメニューの選び方:揚げ物のサイドばかりにせず、サラダやスープ、コーンなどを選べる店ではそちらも取り入れると、野菜やバランスを補いやすくなります
- ドリンクの選び方:甘い炭酸飲料を続けて飲むより、お茶・水・牛乳などを選ぶと、糖分のとりすぎを抑えられます。水分補給を兼ねるなら、ひんやり程度のものをこまめに少しずつが安心です
- 量の調整:移動で運動量が少ない日は食べすぎに、試合に向かう日は不足に注意——その日の予定に合わせて量を考えます
「何を足すか・何を選ぶか」を少し意識するだけで、ファストフードの食事も整えやすくなります。
試合前後で変える
同じ外食でも、試合の前と後では選び方を変える視点が役立ちます。
試合前
試合前は、消化のよいものを中心に選びたい場面です。ごはん・うどんなど、のどを通りやすくエネルギー源(糖質)になる主食を中心に。揚げ物などの脂っこいものは消化に時間がかかるため、試合直前は控えめにすると、お腹が重くなりにくくなります。試合前の食事のタイミングや内容は、「試合前の食事」でも詳しく扱っています。
試合後
試合後は、使ったエネルギーと体の回復をしっかり支えたい場面です。主食でエネルギーを補い、タンパク質で体の回復を、野菜・果物でビタミン・ミネラルを補う——という基本に戻ります。がんばったお子さまをねぎらいながら、しっかり食べられる一食を選んであげましょう。
「試合前は軽く消化よく、試合後はしっかり回復」。この場面の切り替えが、外食でも力を発揮します。
移動中の補食と水分
遠征では移動時間が長くなることも多く、食事の合間が空きがちです。移動中の補食を用意しておくと、エネルギー切れを防げます。おにぎり・バナナ・ゼリー飲料・個包装のチーズなど、手軽に食べられるものが便利です。
水分補給も忘れずに。日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」では、運動時の飲み物の温度の目安を5〜15℃とし、こまめに少しずつとることをすすめています。移動中も、のどが渇く前にこまめに水分をとる習慣をつけておきましょう。夏場の遠征はとくに、こまめな水分・塩分補給を意識したいところです。
慣れない土地・夏場の衛生
遠征先は慣れない土地で、ふだんと環境が違います。夏場はとくに、食べ物が傷みやすい点に注意が必要です。農林水産省の食品安全に関する情報でも、高温多湿の時期は食中毒に注意が呼びかけられています。
手づくりの補食を持っていく場合は、保冷剤と一緒に保冷バッグへ入れ、できるだけ早めに食べきりましょう。長時間持ち歩くなら、ゼリー飲料や個包装のチーズなど、常温でも傷みにくいものを選ぶと安心です。外食では、しっかり加熱されたものを選ぶのも、慣れない土地での安心につながります。
まとめ:遠征・外食の選び方、5つのチェック
- 外食でも「主食+タンパク質+野菜」をそろえる。迷ったら定食を選ぶ
- 丼・麺は野菜が不足しがち。サラダや汁物を一品足す
- ファストフードはサイド・ドリンク・量を工夫して活用する
- 試合前は消化よく軽め、試合後はしっかり回復、と場面で変える
- 移動中の補食と水分(5〜15℃をこまめに)を用意し、夏場は保冷と衛生に注意する
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出典
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(成長期のエネルギー・栄養素)
- 日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(飲料の温度・摂取の目安、水分補給)
- 農林水産省「食育・食品安全に関する情報」(夏場の食中毒予防)



